2007年07月24日

掘りました

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昨日の午前中は、いま設計を進めている住宅リフォームの打合せで高槻市へ。
こちらの話もまた追々記事にして行こうかと思っていますが、今回はその打合せの後回った西宮市で工事中の<急傾斜地の家>の話題など。

急傾斜地の家 全景近畿地方はつい先ほど梅雨明け宣言が出たようですが、昨日の空はもう梅雨明けを告げるかのような空。
そんな青空の下、既に掘削工事が終わった現場では基礎底盤下の防水工事(ボルクレイ防水)も完了し、捨てコンクリートが打設され上では基礎の型枠工事が進められています。

左写真は前面道路部分からの見下ろし全景。
型枠を組んでいる部分(建築基準法上:地下1階)までの高低差は約6m。
下は1階底部分からの見下ろし。ここからの高低差は約3m。
型枠大工さんは3時の休憩中。

1階部分から

明後日には配筋を終え、金曜日には基礎のコンクリートを打設予定。
梅雨の間に若干の遅れが生じてしまった<急傾斜地の家>ですが、梅雨も明けた事ですしこれからはその遅れを取り戻すべくより一層がんばろう!・・・大和建設さんそこらへんよろしく、お願いします。  
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2007年04月20日

地盤調査

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高台の家>の敷地に咲いていたセイヨウタンポポ。

セイヨウタンポポ
2007年4月19日撮影 4点ともGR DIGITAL

昨日は抜けるような青空の下、住まい手との打合せに兼ねて、工事を特命で請け負ってもらう事となった工務店のご紹介と計画地の地盤調査立会いのため篠山市へ。

青空の下今回の工事をお願いするのは、川西市の北端に社屋を構える株式会社トータルさん。
うちの仕事では2003年に竣工した<小曽根の家>以来久しぶりとなりますが、社屋からこの計画地まで車で1時間と比較的近く、うちの設計の機微も知っているという事で、<急傾斜地の家>に引き続き今回も一社特命で工事見積をお願いする事にしました。

写真左手で談笑しているのが、住まい手と現場を担当する予定の川畑君・・・大学の後輩なので、こちらの言う事もよく聞いてくる。それがトータルさんに依頼する最大のメリットだったりして。(^^)

その横で、金槌を振り上げてるのが地盤調査<スウェーデン式サウンディング試験>。
でも、普通はサウンディング試験で金槌など振り上げたりしないものですが、なぜそんな事をしているかといえば、固くて刃先が土中に入っていかないから。
このような場合、土中の岩石にたまたまドリルが当り貫入できないという事が考えられ、そんな時にはこのように金槌でロッドの尻を叩くと石が割れて再び貫入できるようにもなる、という事で叩いてます。
でも、叩けど叩けど入らない・・・この1ヵ所だけでなく、調査した5ヵ所とも50cmから1m程度貫入させるだけでこのような状態。
たまたま偶然、5ヵ所とも地中の岩石に当ってしまった、という可能性もなくはないですが、住まい手がご近所の方に聞いた話では、この土地はもともと岩山で造成にとても苦労した、というような事実が・・・なーるほど、の地盤調査結果でした。

高台の家 地盤調査

ただ万が一の可能性は捨て切れませんので、最終的な判断は基礎工事で地盤面を露出させてからになりますが、でも、隣地から間知ブロック擁壁+法面で7mの高低差のある敷地ですから、造成工事後25年くらいは経っているとはいえ、盛土だったら地盤改良で余計な費用が掛かるだろうなぁ、と思っていたので、住まい手共々まずは一安心。(^^)v
その分、これほどに地盤が強固だと掘削工事はまだしも、植木選び(特に高木)は大変だぁ、という心配が出てきたりしてますが・・・(^^;  
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2007年02月22日

高台の家

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20日の記事で予告(?)していたように、昨日は篠山で計画している住宅のファーストプレゼンテーション。
期待どおり、ご提示した計画案をとても気に入っていただけたようで、こちらとしても嬉し楽しの2時間でした。

高台の家からの眺め
GR DIGITAL

上の写真はこの計画地からの眺めですが、どうです、この素晴らしい眺め・・・逆光でかなりな露出アンダーになり、記録写真としてはかなり不出来なものになってしまいましたが。(^^;
まっ、それはさておき、南に広がる篠山の盆地が一望で、遠くには六甲山脈(だと思う・・・じゃなくて三田市との境の山だそうです(^^; ←コメント参照)も望むことができる絶景の敷地です。
そんなわけで、この見晴らしが今回の計画で最も重要なキーワード。
そして二つ目には、この遮るものがないロケーションだからこその風対策。

高台の家 敷地南側隣地から望むとご覧のように高さ5mの間知ブロック擁壁の上に、さらに法面(傾斜面)で2m上がった面が敷地となり、遥か上空という感じ。
今回の住宅は木造2階建てで計画していますが、こと建物が受ける風圧力に関しては、建築基準法が定める数値以上に、5階建てくらいのビルと同じと考えて構造設計や外観形状の設計を行う必要があります。

あっ、ちなみにこの法面の上は極めて普通に平坦地で、前面道路と敷地の段差もゼロとまでは行きませんが、うちの住宅設計では実に久々にわずかもの・・・なので、ご安心下さい?(^^)

閑話休題
三つ目のキーワードは、住まい手が望まれる防犯対策と真夏もエアコン無しで過すための通風計画。
そして最後は、以前に住まわれていた芦屋市で阪神淡路大震災を経験し、ガスの怖さや復旧の遅さに辟易した住まい手のご要望であるオール電化での設備計画。
でも、床仕上げについてはいつもの杉板無垢材にしたいという事なので、オール電化住宅で一般的な電気床暖房は使えない(電気床暖房はパネル式にしろ温水式にしろ媒体の設定温度が高いため、無垢の床材を使うと反りや割れが多発します)・・・そのような条件下、阪神地区に比べれば冬の寒さもかなりなこの地で、いかに居心地の良くランニングコストを抑えた暖房設備・空間を実現して行くか。

眺望と風対策、防犯性と通風性、オール電化と無垢材、これら相反するキーワードを如何に解決し、どんな住まいを提案したのか・・・それは、これから追々と。←おーいっ、それで締めるんかい(^^)
というわけで、命名<高台の家>。
これから折にふれ、ご紹介してゆきますので、皆さんもお楽しみに!  
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2007年01月31日

福知山線

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福知山線 武田尾付近線路はつづくーよ どーこまでもー
のーをこえ 山こーえ たーにこえてー
はーるかな町まーで
ぼーくーたーちーのー
たーのしい旅のーゆめ つーないでるー♪

線路はうたうーよ いーつまでもー
れーっしゃの響きーを おーいかけてー
リーズムに合わせーて
ぼーくーたーちーもー
たーのしい旅のーうた うーたおうよー♪ 

アメリカ民謡 作詞 佐木敏

福知山線(JR宝塚線)も宝塚駅を過ぎると、こんな歌を口ずさんでみたくなるような風景になりますね・・・西宮名塩から武田尾の山間部(写真:上・下右)や新三田駅を越えてからの田園風景(写真:下左)の中を走っている時なんて特にそう。

福知山線の車窓から

さて、そんな気分の中、着いた駅は篠山口駅。下写真はその駅舎から。
篠山市も今や阪神地域への通勤圏ですし、うちの事務所からなら1時間ちょっとで着く距離ですから、「はーるかな町まーで」じゃないわけですが、車窓の風景がそう思わせるのか、駅に着くといつも、「さあ、着いたぞ!」という感じになります。(^^)

篠山口駅の車窓から
写真は全てGR DIGITAL

で、なんでいきなり福知山線やら篠山市なのかと言えば、これから設計をはじめる住宅の打合せと初っ端の敷地調査、役所での下調べに朝から・・・というわけだったのでした。
今回の計画地は駅からの写真でちょうど真ん中に写っている高台付近に位置していて、そこに立つだけで、目の前には篠山の山野が広がるという絶好のロケーションを持った敷地。
さあ、こんな恵まれた敷地条件を頂いて、どんな住まいづくりができるのか・・・プレッシャーと共にワクワクする日々を過すことができる仕事が、また一つはじまります。  
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2007年01月15日

敷地測量

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9日の記事<仕事始め>でチラッと書いていたように、土曜日は住まい手の家にお伺いしての<急傾斜地の家>の打合せ。合わせて翌日曜日に行う敷地測量で隣地に入らせてもらったりもするので、そのための近隣挨拶回りなどを行いました。

トプコン トータルステーションそして日曜日は朝から、この住宅の施工をお願いする大和建設に全面的に協力してもらっての敷地測量。
ただ、この日は私は行かず、測量に関してはスタッフの井上に任せました。
なので、今回の掲載の画像は全て井上が撮ったもの。

使った測量機器は、パルスレーザーを使って3次元測量ができる左のようなトータルステーションという光学機器。
ニコンやペンタックスもこのような測量機器を製造販売していますが、このトータルステーションはトプコン製・・・たぶんGPT-3000Wシリーズという機種。
トプコンも昔、東京光学機械という社名だった時代にはトプコンREスーパーなんていうスタイリッシュな一眼レフカメラを作ったりしていた老舗の光学メーカーです。

閑話休題。
下は測量中の様子。
トータルステーションから赤白のポールに付けたプリズムを覗くとそこまでの水平距離・高低差・水平角度などが表示されるので、その数値から機器の据付高さとプリズムの取付高さを差引すれば求めたい測値が得られるという仕組み。
もっとハイグレードなトータルステーションになるとプリズムも要らずで、3次元地形をスキャンして自動的に図面化してくれるものもあるようですが、そこまでのハイグレード機器になると、値段もとんでもなくハイグレードなようで、そんなもんはゼネコンくらいの会社規模にならないと、とてもじゃないけど持てないらしい・・・(^^;
まあ、このプリズムを使った測量でも昔ながらの手作業での平板測量やレベル測量からすれば、その効率は雲泥の差ですから、たいしたもんです。

測量中 1

たいしたもん・・・なんですが、なにぶんこの敷地は最大高低差10m。
その中で凸凹がある毎に測定点を取っていかなければ正確な3次元地形は描けないわけで、井上曰く、測定点を指示するだけでも「100回は上り下りしました」との事。
100回×10m=1000mの登山をしたのと同じ・・・終る頃にはみんなヘトヘトだったそうです。
皆さん、お疲れ様でした。

測量中 2ご覧のように全て測量を終えたのは、陽もとっぷりと暮れた18時半だったそうで、終了間際は、様子を見に来られた住まい手に、車のヘッドライトを点けてもらっての作業だったようです。
この日、敷地近くに住む住まい手には他にも色々とお世話になったようで、こんな場ではありますがお礼申し上げます。
ありがとうございました。

追記:記事<急傾斜地>の際に掲載した敷地模型が既にあるのに、なぜ今回、測量という事になったのか。
うちの事務所にご依頼いただく前に、住まい手はあるフランチャイズに属する工務店に設計施工で住まいづくりを依頼されていました。
元々はそのフランチャイズの「売り」である自然素材による仕上げが気に入って依頼されたようですが、その窓口となった工務店と打合せを重ねるうちに(打合せ自体も余り無かったようですが)、その工務店にはこのような変形敷地に対応できる設計能力も施工能力も無い事が(薄々)わかってきて、それでも半ば強引に仕事を進めようとするズサンさに心底愛想が尽き、工事着工という段階でしたが決断・解約。
その後、解約前に一度、第三者として工事内容を見て欲しいと建築相談を受けていたのがご縁で私どもに設計依頼をいただいた、そんな経緯がありました。
その際、先方の工務店が測量した図面はあったので、それに基づいて大まかに作った模型が先の敷地模型。
ところが、その後、住まい手の元に残されたいくつかの図面を仔細に観て行くと、図面によって食い違うところもあり、確認申請や構造計算、工事見積や施工計画の事を考えると測定点も不足・・・こりゃ、もう一度ちゃんと測量した方がいいな、という事で今回の測量となった、そんな次第です。  
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2006年12月23日

プラン確定

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今日の午前中は、住まい手宅にお邪魔して<急傾斜地の家>の第2回プレゼンテーション。
計画案としては3案目でしたが、建築物自体の構造適合性と敷地の安全性を満たしながら予算も含めたご要望を可能な限り満たす事ができた!と内心ちょっと自負しながらプレゼンテーションに挑んだのですが、見事、気に入って頂けたようで、即プラン確定。私としても嬉し楽し、の時間となりました。(^^)v
行政側との様々な協議や申請、実施設計を通じての住まい手との細かな詰めはまだまだこれからで、竣工までの工事期間を見通すとやっと端緒に就いたというところですが、まあ、大きな一歩が踏み出せた今日でした。

計画案自体については、また折を見て掲載して行こうと考えていますが、先日の記事<急傾斜地>では敷地模型写真だけだったので、今日はまず敷地の現況をご紹介。

西宮市 急傾斜地の家 敷地
隣地廃屋に入らせていただいて撮った敷地写真のコラージュ

「スゴイ!」なんて言葉を通り越して、もうなんだか「どんなもんだい」というような感じの敷地。

右上の道路に立って写真を撮っているのは大和建設・福永氏。
今回は敷地形状があまりにも特殊ですし、加えて敷地に至までの道路事情も良好とはいえないので、設計段階から仮設計画を含めた工事手順をよく考えておかねばならず、施工をお願いする工務店は、実施設計完了後に見積り合わせで決めるような方法ではなく、今の段階から特命請負で大和建設さんにお願いする事に決めています。
で、計画案に基づいた仮設計画等を検討してもらうために、プレゼンテーション前に住まい手共々再度、敷地を見に来たという写真です。
お金を掛けさえすれば、施工技術も様々に進んでいる今の世の中、出来ない事はまず無いわけですが、そんなある意味安易な手法によるのではなく、工事の安全性は守りながらも効率よくローコストに事を成し遂げる手法を見い出すのが工務店としての腕の見せ所。
敷地では同伴した地盤関連の下請け業者と二人して「うーん、うーん」と唸りっぱなしでしたが、そこは真心と施工力の大和建設。(^^)
なんとか良い落とし所を見つけてくれる、と信頼しています。ね!
住まい手の夢を実現するため、お互い、がんばりましょうー。  
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2006年12月10日

急傾斜地

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急傾斜地の家 1/100敷地模型 1今年の夏に竣工した<牧落の家>は敷地が前面道路から5m強高くなる傾斜地。
そんな特殊な敷地形状にしてはコストも厳しく設計も工事も大変でしたが、なんとか「この敷地だからこそ」の空間を生み出す事ができ「ホッ」。
「ホッ」とすると同時に、こんな面白いというかやり甲斐のある敷地には、そうは出会う事もないだろうと、一抹の寂しさも感じていたのですが、まあ世の中、上には上があるもんなんですね、これが。
それが、この度の仕事、西宮市ではじまった「急傾斜地の家」。
上の道路から下の小道(建築基準法上の道路ではない)までの高低差はジャスト10m。条例で<急傾斜地崩壊危険区域>に指定されており、最大斜度は約45度。
しかもご覧のように平坦な部分はほとんどなし、ときています。

しかも全体予算は<牧落の家>より厳しい・・・ムッムッムッ(*_*)です。
でも、住まい手の夢を実現するため、なんとかかんとか「この敷地だからこそ」のプランをまとめ、昨日の午後にプレゼンテーション。
プランについては、とても気に入っていただけたものの、やはり予算はオーバー。
今度は住まい手の方がムッムッムッ(*_*)となった場面でしたが、話を詰めて行く中で大まかな方向性は出てきたので、ある程度の予算の上積みはしていただかなくてはならないものの、少なくとも私の頭の中での着地点は見えてきたか、というところです。

急傾斜地の家 1/100敷地模型 2
2枚ともGR DIGITAL 40100010 カラー撮影後モノクロ化

崩壊危険区域のために、隣接地にも絡む敷地の安全性などについて西宮市側と協議を繰り返してゆかねばならず、その手続きもかなり煩雑なものになりそうですが、そんなマイナス面以上にこの敷地形状が持つポテンシャルは、まさに「設計者冥利に尽きる」と言えるもの。
これからの展開が自分自身でも楽しみなこの「急傾斜地の家」。
いままで同様、時々刻々、設計や工事の過程をこのブログで連載して行きますので、皆さんもお楽しみに!  
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2005年10月21日

地盤調査

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奥天神の家 地盤調査1今朝は8時半から高槻市の<奥天神の家>へ。
地盤調査の立会です。
うちの事務所で地盤調査業務をお請けし地盤調査会社に依頼しての調査で、このような場合、まあ別に調査会社を信用していないわけではないのですが、調査に手抜きなどが起こらないよう、時間の許す限り調査に立ち会うようにしています。
普通、このような立会にはスタッフが当たるのですが、<奥天神の家>は現住宅の建替えで住まい手は敷地に今もお住まいですから、調査方々打合せもできるという事で、私が立ち会って来ました。

奥天神の家 地盤調査2調査方法は住宅など小規模建築物の地盤調査の際に一般的な<スウェーデン式サウンディング試験>という方法。
先端にドリルが付いた鉄棒を回転させながら地面に挿し込んでゆき、1m沈めるのに何回転したかで地盤の固さを計ります。柔らかい地盤だと数回転で沈んでしまいますが固い地盤だと何十回転もさせないと挿し込めない、そんな原理に基づいた調査方法です。

地盤調査の方法でもう一つよく行われているものにボーリング調査がありますが、こちらは鉄の棒ではなくパイプを挿し込んでゆくもので、パイプを引き抜くと地層そのままの土質サンプルが採取できるというのが、サウンディング試験との大きな違い。
支持地盤の強度=地耐力は、土の固さだけでなく土の種類(粘土か砂か、はたまた礫層か、など)によっても変わるので、正確に調べようとすればボーリング調査がベストなのですが、調査費用が高いのが難点。
そこで小規模建築物の計画では、土質は推定によるものの概ね信頼できる調査結果が得られ、かつボーリング調査に比べ1/5〜1/10程度の費用で済む<スウェーデン式サウンディング試験>が、近年では一般的になってきています。で、今回もその試験方法によりました。

詳しい結果については調査会社から提出される報告書を待たなければなりませんが、沈み具合を見ていた私見では、直接基礎にはちょっと支持地盤となりうる層が深すぎるかな、こりゃ、なんらかの地盤改良は必要か、と言ったところでした。  
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2005年07月11日

天空率

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天空率計算 部分街中を歩いていると、よくファサードの頭の方が斜めにカットされたビルを見かけますよね。
ある海外の建築家が日本を訪れた際、あまりにその斜めカットが目に付くので「これは日本の新しいモダンスタイルなのか」と尋ねたという話を聞いた事がありますが、この斜めカットはほとんど場合、意図されたデザインではなく、道路斜線という建築基準法による建築制限のために生まれてしまったデザインでしかありません。

建築物はその敷地が面する道路の向い側の道路境界線からある一定の角度で引いた斜線を超えてはならない、というのが道路斜線による建築制限で、建築基準法では他にも隣地斜線や北側斜線など、似たような斜線による建築制限が設けられています。
本来は道路幅に合わせて建築物の高さを制限しようする法律でしたが、斜線での制限である以上、壁を斜めにすればより高く=容積を稼ぐ建物を建てることができるので、地価高騰に伴う土地利用効率の向上という要求の下、建築デザイン上ほとんど意味のない「頭斜めカット」ビルが乱立するようになったわけです。
1980年代後半に入ってからは様々な緩和規定が設けられるようになり、そのようなヘンなデザインの建物が減ってきたとはいえ、現在でも斜線による建築制限が設けられていることにはかわりなく、いまでも「頭斜めカット」ビルは街のそこここで建てられています。

そんな中、2003年からはその斜線による制限に換えて、<天空率>というものを計算してその値が基準値以下なら斜線を越えて建築物を建てても良いという条文が新たに付け加えられました。
敷地が面する道路の向い側の境界線上から見て、計画建物の見付け面積が全天空に占める割合を<天空率>と呼び、その面積が仮に斜線制限いっぱいに建てた場合の面積より小さければ道路斜線を超えて建てても良い、というのが法律の内容です。
なので、敷地の間口に対して目いっぱい建てない場合だとか、道路から見て建物の一部が斜線制限による高さ限度よりかなり低く建てられている場合などでは、<天空率>を計算して計画した方が高い建物が建てられる可能性も出てくるようになったわけです。
隣地斜線に対して置き換えることももちろん可能で、要するに、いままでの斜線による高さ制限が地面から見た空の広さを2次元的に規制するものであったのに対して、<天空率>による制限は3次元的に規制するものと言えるわけです。

ふーッ、ここまでこの冗長な文章に付いて来ていただけましたでしょうか。イラストもないし分かり難いですよね。たぶん。
そんな方は下記サイトをどうぞ、と言って自分の文章の拙さを投げる。(^^;
http://www.tokyo.epcot.co.jp/semi3/

天空率計算さてここからが今日の本題です。(^^;
ブログで度々紹介している<牧落の家>は主となる地盤面が道路から5m以上高く、地上2階・地下2階建てとは言え道路から見ればかなりの高さの建物になってしまいます。
様々な緩和規定を駆使しても軒先は道路斜線を超えてしまい、制限内に収めようとすればデザイン意図もなにもない「頭斜めカット」をしなければなりません。
幸い敷地の間口に対して建物の幅は4分の1程度しかない計画ですので、これは<天空率>しかないだろうと言う事で、うちの事務所ではじめての「天空率物件」となりました。
計算や役所との協議はスタッフ井上に任せているので、私自身詳しい事はわかりませんが、これがなかなかに大変だった様子。
パソコン+CADなら簡単に計算結果が出るのだろうと思っていたら、敷地が矩形で道路との高低差もなく、道路が一直線なら簡単なようですが、<牧落の家>は高低差がある上に、敷地も裏が広い扇形、さらに加えて道路は緩やかなカーブ、と全ての要素が計算方法がややこしくなる方向に向かっている計画条件。
なにせ井上から聞いたところによれば、箕面市の担当官もこんな複雑な要素が絡み合う敷地で<天空率>による申請を受け付けるのは初めてという事で、どんな計算結果を添付してもらえれば審査できるか悩み、挙句、CADデータをそのままファイルで添付してほしいなどと言われたという話。
まあ、計算する側にしろ審査する側にしろ従来の2次元的思考を3次元的思考に転換するのは大変なのだろうな、と傍から見ていて思った次第でした。
この敷地の場合<天空率>の計算ポイントは道路に沿って11ヶ所になるようですが、井上の連夜の悪戦苦闘の結果、いずれのポイントでも計画建物(図中 上段青色)は斜線制限いっぱいに建てた場合(図中 下段緑色)の<天空率>を上回り、無事計算は完了。
「頭斜めカット」などという不合理なデザインとならない理想に近いファサードを決定することができました。
よかった、よかった。(^^)

しかしこの<天空率>に限らず、毎年のように変わっていく法律に頭を対応させて行くのが、歳とともに年々難しくなって行くような・・・(^^;
法規を満足させる建築物を建てることが建築士としての職能の根幹とは言え、なかなかにたいへんです。
その意味でも若い頭を持つスタッフの存在は不可欠・・・と感じた先週の出来事でした。  
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2005年06月04日

鉄橋

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今日の午前中は池田市伏尾へ。
3月下旬にはじめて事務所にお越しいただいた方から、先日、設計段階に進みたいとのご依頼を受け、打合せがてら敷地を見に伺ってきました。
伏尾は事務所からいえば、五月山を挟んでほぼ真北に位置する地域。
近くには伏尾台という住宅開発地もあるとはいえ、池田もこの辺りまで来るとのどかな風景が広がってきます。
のどかだけに敷地は市街化調整区域といって、原則として農業従事者か区域制定以前から住んでいた人しか住宅を建てられない地域。またそれらの条件をクリアしていても、過度に人口を増やさないため様々な制約が設けられている地域です。
幸い計画地はご実家と同敷地ということで、諸条件をクリアするための様々な申請手続きは必要なものの、まあ、敷地を見せていただきお話を伺った上では、なんとかなるだろうという感じです。
まあ「感じ」では仕事にならないので(^^)、これからはプランニングと同時進行で土地状況に対する様々な調査や申請への段取りを行ってゆく予定です。
でも、そんな申請手続き上のごちゃごちゃを横に置けば、ロケーションは素晴らしい敷地。北と南にはおそらく今後も開発の手は入らないだろうと考えられる林や森が広がり、谷を渡る風も清々しいもの。
これからの設計が楽しみな計画です。

赤い鉄橋写真は国道から少し入って計画地へと至る途中、余野川に架けられた鉄橋。
私の生まれ故郷・淡路島にも、かつてはこのようなトラス組みの小さな鉄橋がそこここに架けられていたのを思い出し、懐かしさが心に広がりました。
記憶にある橋の色もこの鉄橋同様、やはり赤。
昔の鉄骨用の塗装には、ローコストに仕上げる場合、錆止め上塗り兼用塗料が使われていましたから、鉄橋といえば自ずから錆止め成分である鉛化合物の色、赤色系と決まっていました。
いまでは錆止め塗料と上塗り塗料は別々に塗るのが一般的ですから、いろんな色の鉄橋も架けらるようにはなりましたが、でもやっぱり鉄橋は「赤」であって欲しいと、私なんかは思います。
特に緑が深い場所ではその補色である「赤」を使う事で、「橋は人工物」という良い意味での対比が明確になり、強い印象を残してくれるように思います。

そんな理屈はさておき、こんな赤い鉄橋を渡ってアプローチできる家ってどんな住まいだろうか・・・
住まい手から要望書もまだ届かない今から、頭の中でのイメージはムクムクと膨らみはじめています。
あっ、いくら自然と人工物の対比とはいえ、住宅の外観まで赤色にする気は毛頭ないので、ご安心下さい。(^^)  
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