ちょっと日常とはかけ離れた豪邸を後にして向かったのは、加西市三口町にある蔵元・富久錦。
敷地内にある1904年(明治37年)築の酒蔵を改築したショップ&レストラン<ふく蔵>を見学しながら、合わせて日本酒の試飲も楽しんで頂こうという企画。
<森林ツアー2006 北播磨 豪邸編
でも、お楽しみのその前に・・・。富久錦のすぐ隣には私が設計を手掛け2003年12月に竣工した<加西の家>が建っているので、まずはその住宅を見学に。
庭からだけの見学だったのですが、ワラスサ入り土モルタル仕上と古い酒樽材を再利用した板壁が織りなす外観の風合いを通じて木造住宅の良さの一端に触れていただきました。
と、本来ならここでその見学の様子を載せなければならないわけですが、ここではツアーガイドに加え、住宅の概略説明などもせねばならず、とても写真を撮るような時間はありませんでした(^^;・・・なので、竣工当時(2004年6月撮影)の写真でご勘弁。
中央の黄土色の家が<加西の家>。その背景に広がる新旧の蔵群が富久錦です。
この写真のみPENTAX LX SIGMA 12-24mm RDP3。
他の写真はこのシリーズ通してのお約束、GR DIGITALにて撮影です。
上の写真で手前に写っている稲の品種は山田錦・・・そう、代表的な日本酒用のお米です。
ここ北播磨地方、特に加美への往復で通過してきた多可町中区(旧中町)は山田錦の故郷ともいえる場所。
中町東安田の山田勢三郎翁が育てた「山田穂」を母に「短稈渡船」を父として人工交配を行い、1936年に生まれた品種が「山田錦」なんだそうです。
そんな事もあってか中町産の山田錦は全国的にも有名で、灘だけでなく新潟など全国の酒どころに出荷されているんだとか。中町の人曰く、新潟の幻の銘酒「某」なんて、ほんまは中町の酒なんやで・・・らしいです。(^^)
そして、ここ富久錦が造る酒の多くにも山田錦が使われています。
下は富久錦常務・稲岡さんの案内で醸造蔵を見学している様子。

本来、醸造蔵の見学は40分くらい掛かるそうですが、なにぶん時間に追われるバスツアー、5分に端折っての見学となりました・・・って、実質は蔵の中を見せてもらっただけ。(^^;
参加者の皆さん、ご協力いただいた稲岡さん共に申し訳ない事をしてしまいましたが、幸いというかなんというか毎年恒例のイベント「蔵開き」が今週末、11月25日・26日の両日に開かれるとの事で、その折には新酒披露を兼ねて蔵の見学もできるそうです。
ツアーで満たされなかった方、またこれをご覧の日本酒好きの方はぜひこの機会に富久錦へ。
詳しくは下記リンクからお問合せ下さい。
ふく蔵ウェブサイト>http://www.299.jp/

そんな慌しい見学の後はお楽しみ、日本酒の試飲・・・これだけを目当てにツアーに参加した人もいたとか、いなかった、とか。(^^;
まあ、でも皆さんかなり積極的に色々なお酒を試される事、試される事。
富久錦さんでは低迷する日本酒人気をなんとかしようと、本来の「酒」の他に「日本酒はちょっと」というような方にも飲みやすい(ただし、私のような酒飲みには、えーっというような味の酒ですが)ワインテイストな純米酒なども造っていて、お酒の種類が豊富。それもあってか、お酒を注ぐ店員さんの周りはずっと人だかりで、なかなか写真にも撮れない状態が続いていました。(^^)
幸い試飲で泥酔したという方はおらず(当たり前か)、皆さん気に入った銘柄を購入したりして、楽しんでいただけたよう。でも日本酒の人気低迷は深刻なもの。ここ北播磨でも既に何軒かの蔵元は店を畳んでしまったりしています。
稲作文化から生まれる日本酒は、それ自体が日本の風土を形作る重要な要素ともいえるもの。
私もスコッチモルト、特にアイラモルトと聞くと目が無かったりしますが、何かの祝いの折には必ず日本酒で祝うようにしています。
なんでもそうですが、過剰な消費は風土を荒廃させ、気候をも激変させる要因となりますが、適度な消費は風土を育て、文化を育むもの・・・それはこのツアーで最初に見学した山の話にも通じて行きます。
なので、皆さんも祝いの折には日本酒を。
ただし「飲んだら乗るな」はお忘れなく、です。
で、試飲と並ぶ<ふく蔵>自体の見学の方は・・・店内を眺め渡してみるに少なくとも5人(うちスタッフ3人)は、この材はとか、この納まりはとか、見聞しているようでした。(^^;
森林ツアー2006 北播磨 住宅編>


