ここ半月ほどは、身の回りの事や写真(カメラ)の記事ばかりでしたが、そんな間にも工事現場は着々と進行・・・。
<急傾斜地の家>では階段も出来上がり、壁のプラスターボード張やシナベニヤ張の真っ最中といったところです。

左:1階から2階玄関への階段 右:地階から1階への階段
いずれも吉野杉板の階段ですが、工事中に傷が付かないよう、しっかりと養生されています。
そんな中、今日は造り付け家具&キッチンワークステーションの現場採寸。
今回も家具やキッチンの製作は施工工務店の請負契約に含めずに別途工事として、うちの事務所で製作図面を引き、直接、家具工場に発注する施工形態を取っています。
そうする事で住まい手の要望を我々設計者が隅々まで把握し、デザインと機能がジャストフィットした家具製作が可能になると考えていますし、いわゆる中間マージンが省かれる事により、より良いものをより安く、にもなると思っています。
もっとも、そんな事をやろうとすれば家具製作についてパネル一つの製作過程にまで精通していなければならず、どんな設計事務所でもできるというわけではありませんが・・・。
という事で、今日は採寸の模様を写真でお伝えしようと思っていたのですが、打合せやその他諸々に集中していて採寸風景を撮影することを忘却・・・(^^;
なので、今日は什器つながり(?)で浴室のハーフユニットバスのご紹介など。
この<急傾斜地の家>も<奥天神の家>に続いて、浴室にはTOTOのハーフユニットバス:PYPシリーズを採用。ハーフユニットバスはユニットバスのように壁・天井までが一体となった浴室ユニットではなく、浴槽と洗い場床のみがユニット可された商品。
一からデザインして行く浴室よりデザインの自由度は劣りますが、ユニットバスに比べれば断然デザインのしどころがあるユニットで、工事費も一からデザインする場合に比べ格段に安くなりますから、まあ、デザインとコストバランスを考慮しての採用、といったところです。
ただ、このTOTOのハーフユニットの欠点は洗い場出入口の床パネルの立ち上がりが、バリアフリー的な納まりに配慮しての事なのか、下図のように5mmしかないところ。
浴室ドア下枠との取り合いは、もちろんシールを施しますがシールだけに頼るな!は建築ディテールの鉄則。
経年劣化で万が一シールが切れた際に、浴槽に目いっぱいお湯を張り、ザブ〜ン、なんて浸かられた日には漏水する危険性が多分にある・・・ちょっと困りもんだなぁと思える仕様。

CAD画面からキャプチャ ちなみにCADソフトはこの15年間愛用しているDRA-CAD
TOTO以外のメーカーに同じようなシンプルデザインのハーフユニットバスがあって、かつ出入口の立ち上がりが十分に確保されている商品があれば良いのですが、現時点ではそれも無し。なので、うちの事務所では漏水対策として図中で黄線で描いているような漏水受け(左写真がガルバリウム鋼板で作った実物)、まあ樋のようなものを、出入口下に設けるように工務店に指示しています。
こうしておけば、経年劣化で気がつかない内に(実際、ドア枠下なので気づく事も難しい)シール材が切れていたとしても床下に水が入り込む事もなく、定期的なメンテナンスでシール材を打ち直すまで、土台を腐らせる事なく住まいを守ってくれます。
デザイン面だけでなく(たぶん多くの業界関係者が気にもしていないであろう)こんなところにも気を配ってこそ、建築設計事務所・・・私はそんな風に思っています。
