今日は朝から<高台の家>の現場へ。雨の影響で若干遅れ気味だった大屋根の板金工事もようやく仕上がったというところ。
大屋根は塗装ガルバリウム鋼板による瓦棒葺き。軒のラインも美しく仕上げられています。
そんな屋根が葺き終わったファサードを南側隣地越しに下の道路から見上げると、こんな感じ↓
2月22日の記事でも書いたように、主にこの方向から吹く事が多い強い風に対して、身構えるのではなく軒線を低く抑えてやり過ごす事を狙った建築形態がよくわかると思います。
こういう事もまた、パッシブデザインの一つと考えています。

パッシブデザインといえば、屋根素材の色にはいつも悩むところ。
夏の日射による熱負荷を考えると屋根の色はできるだけ明るい色彩、ガルバリウム鋼板(※↓)なら無塗装素地のアルミシルバー色が最も光=熱を反射して好ましいわけですが、シルバーはご近所さんから「眩しい」とクレームになりがち。
特にこの<高台の家>の様に隣家の窓より屋根が低い場合にはなおさらです。
かといって塗料での明るい=ぼやけた色調は、外壁の色を黒系と決めているこの計画では、どうも似合いそうもない。でも屋根まで黒色はやっぱり夏暑い。
※ ガルバリウム鋼板そこで今回、住まい手ともご相談して採用したのが、サンプル(日新製鋼:月星GL)では「銀黒」という名前になっていますが、濃い目のグレーにメタリック粉が入ったいわばメタリックグレー色。
ガルバリウム鋼板とは米国のベスレヘムスチール社で開発されたアルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板で、メッキ組成はアルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%からなり、アルミニウムの長期耐久性と耐熱性と共に亜鉛の持つガルバニックアクション(犠牲防食作用)も合わせ持つため、使用環境にもよるものの亜鉛メッキ鋼板の3〜6倍の耐久性を持つ表面処理鋼板。
大同鋼板(株)カタログから要約引用
これなら黒系の外壁にも似合い、かつ塗膜に含まれるメタリック粉がある程度は日射取得を抑えてくれて黒色よりも熱くならず、さらに加えてご近所さんから「眩しい」と言われる事もないだろう・・・そんな風に考えての屋根の色なのでした。
尚、外壁の黒系色とパッシブクーリングについての関係・考察は下記ページをご一読下さい。
正井建築舎ウェブサイト パッシブクーリング: 排熱
