9日の記事<仕事始め>でチラッと書いていたように、土曜日は住まい手の家にお伺いしての<急傾斜地の家>の打合せ。合わせて翌日曜日に行う敷地測量で隣地に入らせてもらったりもするので、そのための近隣挨拶回りなどを行いました。
そして日曜日は朝から、この住宅の施工をお願いする大和建設に全面的に協力してもらっての敷地測量。ただ、この日は私は行かず、測量に関してはスタッフの井上に任せました。
なので、今回の掲載の画像は全て井上が撮ったもの。
使った測量機器は、パルスレーザーを使って3次元測量ができる左のようなトータルステーションという光学機器。
ニコンやペンタックスもこのような測量機器を製造販売していますが、このトータルステーションはトプコン製・・・たぶんGPT-3000Wシリーズという機種。
トプコンも昔、東京光学機械という社名だった時代にはトプコンREスーパーなんていうスタイリッシュな一眼レフカメラを作ったりしていた老舗の光学メーカーです。
閑話休題。
下は測量中の様子。
トータルステーションから赤白のポールに付けたプリズムを覗くとそこまでの水平距離・高低差・水平角度などが表示されるので、その数値から機器の据付高さとプリズムの取付高さを差引すれば求めたい測値が得られるという仕組み。
もっとハイグレードなトータルステーションになるとプリズムも要らずで、3次元地形をスキャンして自動的に図面化してくれるものもあるようですが、そこまでのハイグレード機器になると、値段もとんでもなくハイグレードなようで、そんなもんはゼネコンくらいの会社規模にならないと、とてもじゃないけど持てないらしい・・・(^^;
まあ、このプリズムを使った測量でも昔ながらの手作業での平板測量やレベル測量からすれば、その効率は雲泥の差ですから、たいしたもんです。

たいしたもん・・・なんですが、なにぶんこの敷地は最大高低差10m。
その中で凸凹がある毎に測定点を取っていかなければ正確な3次元地形は描けないわけで、井上曰く、測定点を指示するだけでも「100回は上り下りしました」との事。
100回×10m=1000mの登山をしたのと同じ・・・終る頃にはみんなヘトヘトだったそうです。
皆さん、お疲れ様でした。
ご覧のように全て測量を終えたのは、陽もとっぷりと暮れた18時半だったそうで、終了間際は、様子を見に来られた住まい手に、車のヘッドライトを点けてもらっての作業だったようです。この日、敷地近くに住む住まい手には他にも色々とお世話になったようで、こんな場ではありますがお礼申し上げます。
ありがとうございました。
追記:記事<急傾斜地>の際に掲載した敷地模型が既にあるのに、なぜ今回、測量という事になったのか。
うちの事務所にご依頼いただく前に、住まい手はあるフランチャイズに属する工務店に設計施工で住まいづくりを依頼されていました。
元々はそのフランチャイズの「売り」である自然素材による仕上げが気に入って依頼されたようですが、その窓口となった工務店と打合せを重ねるうちに(打合せ自体も余り無かったようですが)、その工務店にはこのような変形敷地に対応できる設計能力も施工能力も無い事が(薄々)わかってきて、それでも半ば強引に仕事を進めようとするズサンさに心底愛想が尽き、工事着工という段階でしたが決断・解約。
その後、解約前に一度、第三者として工事内容を見て欲しいと建築相談を受けていたのがご縁で私どもに設計依頼をいただいた、そんな経緯がありました。
その際、先方の工務店が測量した図面はあったので、それに基づいて大まかに作った模型が先の敷地模型。
ところが、その後、住まい手の元に残されたいくつかの図面を仔細に観て行くと、図面によって食い違うところもあり、確認申請や構造計算、工事見積や施工計画の事を考えると測定点も不足・・・こりゃ、もう一度ちゃんと測量した方がいいな、という事で今回の測量となった、そんな次第です。
