吹抜のある空間や天井高が3mを超えるような居室では、やはり暖房時の室内温熱環境は悪くなりがちです。
このような欠点を補う設備の一つが、床面の輻射熱で室内を暖める床暖房といえますが、昨日の記事<完了検査>でも触れたように<苦楽園の家>の家族の間の天井高は3.6m。仕切りの無い開口で繋がった3階まで含めると2階の床から3階の天井面までの高さは5m近くになります。
このくらい気積が大きくなってくると、たとえ床暖房であっても暖められた空気は天井近くへと昇り、入れ替わりに冷たい空気が降りてくるので、体感温度は低くなりがちで暖房効率も悪くなります。
そんな時に効果的なシステムが天井面近くの暖かい空気をファンで強制的に床面近くに戻すサーキュレーションシステム。
いままで<小曽根の家>や<加西の家>・<岬町の家>でも採用してきましたが、ここでは<苦楽園の家>の現場写真を使って概略をご紹介しましょう。

右上:2階と3階を繋ぐスリット状の開口を通して、暖房により暖められた空気は3階天井面まで昇ってきます。それを2階階段下(左下写真)に設けたシロッコファンにより、収納扉上部に設けたスリットから吸い込みます。
左上:収納内に設けた吸込み口。
吸込み口の右横の四角はシックハウス用の24時間換気扇。余談ですが、夏場はこの換気扇で天井近くの熱気も排熱できるよう、こんな上の方に設けています。
左中上:工事中の収納。今回、ダクトは壁内部に仕込みました。
ダクトの素材はある程度の断熱性能が確保できればなんでもかまわないのですが、今回は外断熱用の断熱材として使った高性能フェノールフォーム板を転用しています。
左中下:壁内ダクトを下って暖かい空気はファンの置かれた階段下へ。
左下:階段下に置いたシロッコファン<三菱電機 BF-12S>。風量258m³/h(静圧0Pa時)の低風量・低騒音ファンです。
右下:ファンで送られた空気は家具巾木部分に設けた吹出し口から家族の間床面へ。
この時、吹出し口からの風が強いと不快感をもよおす事が多いので、開口をダクトの断面積に比べて大きく取り、吹出す空気の風速をできるだけ落す事が一つのポイントになります。

<苦楽園の家>での効果の程は、まだこれからですが、先の3件での評判はいずれも好評。
このサーキュレーションシステムに掛かる工事費は、施工手間を入れてもせいぜい10万円弱くらいですから、天井が高い空間を望んでおられる方々は、室内温熱環境の快適化だけでなく化石燃料の使用低減にも少しは役立つこんなシステムの応用を、ぜひ、検討してみて下さい。
苦楽園の家 完成見学会
参加者募集中です。
日時:2006年9月23日(土) 10:00〜17:00
場所:兵庫県西宮市
詳しくは下記リンクをご覧下さい。皆様からのご参加申込みをお待ちしております。
http://blog.kenchikusha.com/archives/50240250.html
参加者募集中です。
日時:2006年9月23日(土) 10:00〜17:00
場所:兵庫県西宮市
詳しくは下記リンクをご覧下さい。皆様からのご参加申込みをお待ちしております。
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