2006年09月02日

丸環

0358
物干用丸環昨日行った<奥天神の家>の現場にて。
さて、これ、なんでしょう。

正解は軒天井下に取り付けられた物干用の丸環・ステンレスアイナットです。
これに台所用品売り場などで売られている長いS字フックを引っ掛けて物干竿を吊ろうと考えたもの。

住宅設計で洗濯物をどこに干すか、どのような方法で干すのか、は重要でまた悩ましい案件。
住まい手によって考え方も様々ですが、集合住宅で多くの方が慣らされてしまったのか、家族が集う場であり最も大切にしなければならない空間であるはずの家族の間(リビングダイニング)からバーンと見える南面側の空間に洗濯物を干す事に日本人はあまり抵抗がないよう。
大概のプランニングでは、そこが家事動線を考えると一番便利なわけで、狭小住宅の場合などは致し方がない面もあるのですが、でも、これって本来とてもヘンな事。

なので私の場合、プランニングに当っては、可能であれば、できるだけ家事動線に近い場所で物干専用のスペースを設けるようにしているのですが、要望や敷地条件によっては、そうもいかない場合が出てきます。
そんな時はせめて来客時や家族のハレの日だけでも「物干場」を見て暮らすのではなく、スッキリ庭や空を見て過せるよう、屋根や庇で雨除けだけ設けて、物干竿を掛ける金物などはあえて設けず「庭やバルコニーの隅に片付けられる自立移動式の竿掛けにしましょう。その方が雨が確実に降らないであろう日には屋根の前にも出して干せるので、洗濯物もよく乾き便利ですよ」などといままで言ってきました。

でも、この方法、風の強い日には竿掛けが倒れるなどデメリットもあります。
苦楽園の家>の設計の際、この住まいはとても風当たりの良い3階のバルコニーに洗濯物を干すように設計したので、この今までの方法では、住まい手も私もちょっと不便すぎるかな、と感じ、無い知恵絞って考えたのが、この丸環+S字フック+物干竿という方法。
この丸環、写真では大きく写っていますが、直径3cm程度のものなので、これなら普段は物干場でも、ハレの日にはS字フックと竿を片付けるだけでスッキリと庭が見渡せる空間が出来上がります。
で、この<奥天神の家>でもそれを採用。家族の間の南面に取った大開部の大庇下に取り付けた丸環です。
予定では<苦楽園の家>の記事の中で紹介しようと思っていたのですが、<苦楽園の家>は工程の関係でまだ取付用のボルトだけの状態。軒天井が杉板素地仕上げでこの後の工程との取り合いがない<奥天神の家>の方が先に取り付けられていたので、こちらの記事で取り上げてみました。

えーっと、これを読まれた今までの住まい手の中には「あっ、うちもこんなの付けたい」と思われる方が、必ず、いらっしゃると思いますが(^^;、なにぶん洗濯物って干す際は結構重く、風の影響も受けやすいもの。
後付できる似たような金物もありはしますが、荷重を考えるとほとんどの場合下地からの補強を考えないといけないので・・・ご理解のほど御願い奉ります(^^;

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