2006年04月11日

千年家

0285
昨日は<ひょうご・ネットワーク「木の道」>の月例会で、朝から会場となった兵庫県宍粟市(旧山崎町)にある東亜林業さんへまで行っていたのですが、会議の前に勉強会として、隣町の姫路市(旧安富町)にある<千年家>と呼ばれている古民家を訪ねてきました。

千年家 2

千年家(旧古井家住宅)は室町時代末期(推定)に建てられたとされる日本でも一・二を争う民家の遺構で、国の重要文化財となっている古民家。
同時代の民家では、神戸市北区に在って、やはり重要文化財となっている<箱木千年家>も有名ですが、こちららの旧古井家住宅の方が建てられた当時の間取りをそのままに残していると言われているようです。

千年家 1その後の民家に見られる太い梁や柱による小屋組みなどもまだ見られず、90mm角程度の細い材(主に栗材)で組まれた架構。内部こそ柱を表した真壁構造にはなっているものの、外壁は柱を表しにせず地元の赤土で覆った塗込めの壁。急勾配の茅葺き屋根に低い軒先。
家のちょうど半分を占める厩(うまや)を取り込んだ土間。
床が張られた残り半分の内、さらに半分がハレの場に当てられたと推測される栗板張の板間で、残り半分が竹スノコ床の日常生活空間(ケの場)。
土間には竈、ケの場のは囲炉裏、小さな開口部から射し込む光、無双窓・・・エトセトラ。

室町時代の昔に思いを馳せながら、後世の民家建築の原型となった空間を堪能し、また木造建築の勉強にもなった良い機会でした。

千年家 3

上写真左:あいにくの雨でしたが勉強会には「木の道」メンバー以外の建築家仲間たちも参加し、にぎやかな勉強会となりました。
上写真右:土間に設けられた竈。薪の使用量を抑えるためか、はたまたこの時代の構造上の制約からなのか、普通の古民家で見る竈よりかなり小さめの竈でした。

千年家 4

上写真左:ケの場である「ちゃのま」と「なんど」の床。床組に竹スノコ張。
上写真右:ハレの場である「おもて」の栗板張床。
当時はまだ材木を繊維方向と平行に挽く縦挽き鋸がなく、板材はまず丸太を楔などで割ったあと、それをチョウナなどの刃物で撲って形を整えて作っていました。板一枚を作るのにかなりの手間が掛かったわけで、板は貴重なものでした。
なので、この民家ではハレの場だけを板張りにし、ケの場の床はより簡単な竹のスノコにしていたようです。
でも、竹スノコではもちろん床下と空気は通々。夏は涼しくて気持ち良さそうですが、反面、冬の冷え込みは半端ではなかったろうと想像できます。冬場は写真にもチラッと写っているムシロを敷いて凌いでいたようですが・・・。

写真徒然関連写真>http://phot2020.exblog.jp/2952522/

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