昨日は<苦楽園の家>の打合せ。
事務所で15時に始まり、終わったのは19時半ごろ。お疲れ様でしたm(_ _)m
4時間半に及ぶ打合せでしたが、実施設計段階ではこのような長時間の打合せも結構、日常茶飯事。
この程度の打合せを2週間から3週間置きに都合5・6回、多い時には10回程度重ねて、はじめて工務店に正確な工事金額を弾き出してもらえる工事用図面が出来上がります。
建築、特に住宅はそれだけ打合わせるべき事や確認して置かなければならない事が多いということなのですが、昔、なにかで読んだ話では、建築設計事務所に依頼しての住まいづくりでは、ハウスメーカーのようなカタログショッピングとは違って、選択肢のある項目は、どう数えたのかはわかりませんが、小住宅でも3000項目超える、とか。
もちろん4・5時間に及ぶ打合せを幾度となく重ねても、その全てを話し合えるわけではもなく、だからこそ、基本設計段階での相性、お互いに信頼できるかどうかというビジネスや買い物の枠を越えた人間関係の確立が必要、とその文章では結ばれていたように記憶しています。
確かに暮らしに関する全て項目を確認し打合せる事は、住まいづくりを考えておられる皆さんが普通に考えておられる時間枠の範囲ではまず不可能、と私も思います。
でも、だからと言って「全て私にお任せを」などという余程の大先生か巷に徘徊する怪しげな業者の如く振舞えるはずもなく、自ずと打合せには時間が掛かかってしまいます。
うちの事務所の場合、他の大方の建築設計事務所とは異なり家具・厨房ユニットの設計製作も行っているので、打合せや確認を取らなければならない項目は自ずと増えてきます。まっ大変なのですが、でもその分、住まい手に気に入っていただき、また自分自身でも納得できる空間が設計できている、と考えています。
建築というマクロな視点だけでなく、最も人に近い家具設計という視点の双方から住宅を考えるうちの事務所の設計作業は、スタッフにとっても良い勉強となっています。
写真はそんな打合せを重ねる中で生まれてきた「形」の一つ、洗面収納のスケッチです。
この写真ではわからないかもしれませんが、出来上がればいままでにないデザインの素敵な洗面収納になると確信しています。
でも、このフォルムは私とスタッフ間のディスカッションだけでは、たぶんいくら時間を掛けても生まれて来なかったと思っています。
基本設計時に提案したプランに沿って、住まい手から新たな要望やこだわりという「アイデア」を頂く中、ディスカッションを重ね、時間を掛けて練り上げてきたからこそ生まれたフォルム。いわば住まい手とのコラボレーションデザインといえる洗面収納です。
さて、そんなこんなで時間を掛けてきた実施設計も最終段階。構造・意匠・設備・家具、工務店への見積り依頼までに決めなければならない項目もほぼ決まり、あとはバリバリと図面化して行く作業を残すだけ。
さあ、もう一ガンバリ、です。
