2005年05月01日

CONSTAN十INE

0049
池田中央シネマで映画コンスタンティンを見ました。
同じキアヌ・リーブス主演のマトリックスと比べれば、最初のマトリックスよりは下、リローテッドやリボリューションよりは上という感想の映画。
映像だけ取れば、これはもう映画というメディアでしか表現できないというような映像に仕上がっていて一見の価値有りとも思いますが、いかんせんストーリーがちょっとあたりまえすぎるかな。敬虔なカトリック教徒には結構衝撃的ストーリーなのかもしれないけれど・・・。
同じキリスト教的世界観を基に描かれた映画ながら、マトリックスには発想の転換を誘発する物語性というか「目からウロコ」的な面白さを感じたけれど、コンスタンティンにはそんな要素もなく、予測可能な範囲でラストシーンを迎えたという印象でした。
まあ、それでも飽きずにラストまで見入らされたのは、やはり映像表現の面白さがあってからこそなのでしょう。

栄本町商店街 1映画館の中はこれくらいにして、話は外の世界へ。
池田中央シネマは池田市の栄本町というところにありますが、ここはNHKの朝の連続ドラマ<てるてる家族>で有名になった栄町商店街に連なる商店街。
でも、いまはご覧のようなありさま。
コンスタンティンには現実世界が荒廃した形で地獄が表現されていましたが、ある意味よく似た風景です。
1年前には栄町商店街と同じくここにもアーケードが架かっていました。
人通りは少なく店を閉めているお店が多かったのも事実ですが、再開発の名のもとに道路が拡張されることとなり、<てるてる家族>に描かれていたような商店が次々と取り壊されています。
いまだ道路拡張反対の姿勢を崩さずがんばっておられる商店や住宅もありますが、現実的には風前の灯火といった観です。
写真中央左に見える赤レンガの建物は旧三和銀行池田支店。
そんな建物が残っている事からも、ここがかつて池田市でも一等地であった事がわかります。
どこの町でも同じですが、かつて繁栄した通りも時代の移ろいとともに人の流れが他へと移り、しだいに寂れてしまったという事なのでしょう。

栄本町商店街 2私には道路拡張に至った経緯やその是非はわかりませんが、時を積み重ねた建物が取り壊され、道路幅が広がった殺風景な空間スケールの中、デザインの行き届かないチンケな建物に建て替わってゆくのを見ていると、街づくりとしては前時代的な手法にしか見えません。
しかも一方では、この地域をまちなみ保存整備事業の最重点路線として、改築や建替えにあたり歴史的街並みを維持したりや修景した建築に対しては最高200万円の補助金を出す条例を作っている。
これほどやってることがチグハグに見える街づくりも、オめずらしい。

街づくりもまた、個々の建築と同様にパッシブデザインという考え方を取り入れ計画してゆかなければならない時代だと考えています。
机上で引かれた一本の線に沿い大鉈を振るって道路を切り開き、そこに息づいていた<暮らし>というソフトな部分を切捨てた後で、ご都合よくファサードだけを取り繕っても、そこに生まれる街は映画セットやテーマパークの書割りのごとく、商業主義的な一過性の街にしか成りえません。
では、具体的にどうして行けばよいかとなると私自身もまだまだ考えがまとまっていない状態ですが、取りあえずそれはヘン!という事だけは言えるかなと、そんな話も徒然にブログを通じて語ってゆく中で、私自身の考え方を整理してゆければと考えています。
コンスタンティンのようにこの世の悪魔を祓い清めるまでには至らないかもしれませんが・・・。

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この記事へのコメント
「時を積み重ねた建物が取り壊され・・・中略・・・これほどやってることがチグハグに見える街づくりも、オめずらしい」
という部分、わたしもおかしいと思ってました。まったく同感です。
Posted by ikedadaisuki at 2005年05月04日 00:38
以前お役所の人と一緒に某市の「要再開発地域」など見に行ったことがありますが、見るからに感じのよい路地、向かい合う長屋があり、井戸端会議も健在でした。これは壊してほしくないと思ったものです。ただ、消防車が入れないという点で、役所の方は相当焦りを感じているようでした。
他方、役所の人も以前よくやっていたような『整地してズボっと集合住宅建てて、集会所つけて』という手法がベストと思っているわけではないようで、だから私のような素人が連れて行かれたりするわけですが・・・。
私など答えられるべくもありませんが、結局、当事者が、ああでもないこうでもないと答えを探すプロセスを共有しないと再構築は無理なんじゃないかなぁ。少なくともコミュニティだのアメニティだのといったカタカナ文字で外側から括れるものでないことは確かだと思います。あ、また長くなってしまった・・・。
Posted by かま猫 at 2005年05月04日 00:50
<ikedadaisuki>さん、コメントありがとうございます。
後ろ向きではなく前へと歩みながらも池田がいつまでも大好きでいられる所であって欲しい、と私も願っています。
Posted by masai at 2005年05月06日 09:50
<かま猫>さんへ。
栄本町通りはもともと道路幅8m以上なので消防活動云々という話はあてはまりませんが、通りから少し入るとコメントをいただいたような路地も数多く残っていて、憂うべき事態も起こってきています。
そんな路地があると消防署の予防課は何かといえば消防車が入れない、延焼を防ぐ事が難しいなどと言いますが、消防車が入れないのはビルの高層階も同じこと。
高層ビルに対しては消火栓や連結送水管・スプリンクラーなどの消防設備を設ける事で、どこまで有効かどうかは別にして、建築を許可しているわけですから、路地に対しても同じような消防設備をインフラとして整備する事で、消防車の進入云々にこだわらずとも防火対策はできるはず。
現に重要文化財にはそんな消防設備で対応していますし、費用も道路拡幅よりは低予算で行えます。
<コメント最大長を超えるので下記に続く>
Posted by masai at 2005年05月06日 10:21
要は縦割り行政の範囲で考えるのではなく、コメントでも書いていただいているように、地域住民や利用者も参加したディスカッションの中から街づくりの基本施策を考えていかないと破壊行為は繰り返されるばかりなのではないかと思っています。
私一人がいきまいていても何もならないので、<構造設計>で紹介した事務所などと組んで、亀の歩みですが、こんな話をまちづくり課や教育委員会に持ち込もうと試みているところです。
Posted by masai at 2005年05月06日 10:21